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カルガリー日記1<カルガリー日記2>まだまだ

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カルガリー日記2

第一弾が好評だったという事で、懲りずに第二弾を投稿した。


2①カナダとカルガリー

最近私のホストファミリー(下宿先の家族)、シェパード家の人と話していて分かった事があった。旦那さんと奥さんはカルガリーの生まれではなく、カナダの最東端、ニューファンドランド島の出身だという事である。
ニューファンドランド島といえば、コロンブスがアメリカ大陸を発見するよりも前からバイキング達がその豊かな漁場を求め、ヨーロッパからやって来ていた島である。かのキャプテンクックも探検したそうだ。
カナダには、西の太平洋から東の大西洋まで、トランスカナダハイウェイという一本の道路が横断している。全長5000kmのこの道は世界最長だという。ここカルガリーにも通っており、この道の西の果てには太平洋が、東の果てには大西洋があると思うと感慨深い。そして、大西洋上のニューファンドランド島へもこの道は続いている。カルガリーから車を飛ばしても、丸五日はかかるというからその大きさに驚く。
カルガリーにはカナダ国内からだけでなく、世界中から人が集まってくる。カナダは移民国家で、クラスメートの韓国人の中にも移民が何人もいる。これだけ広大な国に人口はわずか3000万余りなのだから、日本とは違うのも無理はない。
それでもここカルガリーの人にはまだカウボーイスピリットが残っている様だ。毎年7月上旬になると、カナダ最大ともいわれるお祭り、カルガリースタンピードが開かれる。幌馬車レースやコンサートなどが連日行われ、市民がカウボーイスタイルのいでたちで祭りを盛り上げる一方、世界中のカウボーイ達がここカルガリーにやって来るのだ。
私にも郷土魂と呼べるものがあるのだろうか?毎年それを確認し、共有できるカルガリーの人を羨ましく思う。祭り会場には移動遊園地などが来ており、いつもは静かなこの街に、どこから集まって来たのかという様な人出だった。


2②カルガリーについて、カナダについて

ここでカルガリーやカナダについて新たに分かった事について書いてみる。授業中にもよく話がそれ、それぞれの国の事、カナダの事が学べる。海外に来て良かったと思えるのはこういう時だ。
1、消費税
前にも書いたが、カナダにも消費税があり、その税率は7%である。しかし、カナダにはこの他にも各州による消費税がある。例えば、アルバータ州のお隣、ブリティッシュコロンビア州では7.5%の州税がかかる。これに国の消費税7%も加えられるから、全部で14.5%もの消費税となる。
ここアルバータ州は国の税7%のみなので、比較的良い。これは、アルバータの基幹産業である石油の利益が大きいからだといわれている。
2、チップ
日本人には馴染みが薄いが、カナダでもチップが必要になる。スーパーで買い物した場合などには払う必要がないが、例えばレストランで食事したら、総額の20%程度のチップを置いて行くのが常識。
どんな場合にどの程度のチップがいるのかというのは難しい。現地の方から習い、そして慣れるしかない。ただ、カナダ人自身もチップはない方が良いと思っている様だ。
3、ガレージセール
歩いていると、ガレージセールと書かれた看板をよく目にする。これは、個人が自分の家のガレージを利用して、フリーマーケットを開いている事の案内。例えば、引っ越しなどいらない物を売ってしまいたい時に行う様だ。近所の人や、車で通りがかった人が覗き、良い物があったら買って行く仕組み。
私自身も何度か覗いてみた。まだ購入に至った事はないが、良いアイデアだと思う。
4、コーヒーとゴミ
大分でも、スターバックスコーヒーなどが出店されて来ているが、ここカナダでもカフェがブームだ。スターバックスコーヒー、そのライバルであるセカンドカップ、そして個人経営のカフェなど。これらが出店競争を繰り広げている。
カナダ人達が紙コップを持って歩いているのを至る所で見かける。カフェでコーヒーをテイクアウトし歩きながら飲むのがこちらのスタイル。日本で言えば缶コーヒーだろうか。ちなみに自動販売機はあまり見かけない。
ところが残念な事に、これら紙コップやゴミが道端に捨てられているのを見かける事がある。自転車に乗るようになって目に付き始めたのだ。
カナダはクリーンなイメージどおり美しい所が多い。それだけに、これらポイ捨てがカナダでも問題になっている。
5、習慣の違い
ここカルガリーでは子供が自転車に乗る際、簡易ヘルメットの装着が義務付けられている。ところがこの事が、移民国家ならではの問題を引き起こしているらしい。
カナダには白人はもちろん、黒人、黄色人など世界中の人種がいる。そして中にはインド人もいる。インドのシーク教徒の方は、宗教的理由でターバンという物をいつも頭に巻いている。しかし、このターバンを巻いていると、ヘルメットの装着が難しくなる。
自分達の習慣を優先すべきか、規則を優先するのか。問題は日本人が考える以上に深刻らしい。
6、フランス語
カナダの公用語は英語とフランス語である。イギリス系移民とフランス系移民が、強すぎるアメリカに対抗するため、手を組んでカナダが生まれた。そして今でもこの二つの言語が公用語になっている。東のケベック州ではフランス語が主に使われているそうだ。そんな訳で、カナダで目にする様々な物が英語とフランス語の併記となっている。例えば、毎朝食べるシリアルの箱などにある、商品名から栄養値の説明まで英語とフランス語の両方で書かれている。しかしだからといって、もちろん全てのカナダ人が英語とフランス語の両方が出来る訳ではない。来た当時、下宿先の子供がフランス語表記を指差し、「日本語か?」と聞いてきたのはびっくりした。
こういう事は日本にないのですごく面白いなと思っているが、面倒な事でもあると思う。現在のカナダの首相もフランス系らしい。そして国家元首はイギリスのエリザベス二世女王である。
7、連絡通路
カルガリーのダウンタウン(市街地)を歩いていると、ビルとビルの二階部分を繋ぐ連絡通路をよく目にする。これは+15と呼ばれていて、主だったビルのほとんどを連結している。この+15を使えば、ビルの外に出る事なく、離れたビルに行く事が出来る。寒い外を歩かなくても済むようにと、街全体で設計している様だ。政府行政関係のビル、企業や私営のビルも自由に通り抜ける事が出来る。ファーストフード店などのお店も多く、商業地としての側面もある。ビルによってはテーブルや椅子まで開放されており、大した物だと思った。


2③物価について

カナダの通貨はカナダドル(C$)である。円高になれば、日本円から両替する場合、相対的に多くのカナダドルを得れる事になるので、留学する日本人としては、円高は大歓迎であろう。レートは、C$1=83円程度(11月現在)。
カナダの物価は全体的に日本よりも安いが、その分日本ほどの給与はもらえない。食料品の場合、日本と同じ値段でも基本的に日本よりも量が多い。ただし、物によっては日本よりも高い場合がある。以下、数品目の平均的な価格を掲載する。
牛乳(1L);C$1.2(100円)
玉子(L玉12個/パック);C$2(166円)
エビアンミネラルウォーター(500ml/ペット);C$1.4(116円)
コカコーラ(2L/ペット);C$1.8(149円)
トイレットペーパー(12巻);C$5.7(473円)
ハンバーガーセット;C$5(415円)ただし日本よりも量が多い。
タバコ(25本);C$10(830円)タバコはとても高い。
ガソリン(1L/セルフ);C$0.6(50円)セルフが主流。
タクシー初乗り(160m);C$2.5(208円)以降160mごとにC$0.2。
バス&路面電車(市内均一料金);C$2(166円)90分以内の乗り継ぎは無料。
ホームステイ(3食込み/月);C$600(49800円)
アパート家賃(月);C$500~(41500円~)2、3部屋。光熱費込みの場合が多い。


2④魚の骨は食うな?

誰の家でもそうだろうが、日本では焼き魚がよく食卓に出る。「骨があるから食べにくい」と言えば、「骨も食べろ。カルシウムがあって良い」と言われたものだ。
カナダに来て、何度か焼き魚を食べた。鮭だけだが。ところが「骨は絶対に食べるな。危ないから注意しなさい」と言う。「カルシウムがあって良い」と言っても、カナダ人は耳を貸さない。日本とはまるで考え方が違う。
魚の骨についてまでこう言えるのかは分からないが、ホームステイ(下宿)していると時に過保護と言えるくらい色々おせっかいを焼かれる。もう25歳なんだから、と思っているがまるで子供扱いだ。休日に、「どこどこに行くから一緒に行こう」と言われた時、断っても必ず「なぜ?」と聞かれる。たまには家でゆっくりしたいのだが、断るに足る理由を言わないと分かってもらえない。言わなくとも分かる、というのはなかなかない。言わなければ分かってもらえないのだ。
聞けば、欧米人はアジア人の年齢がよく分からないらしく、大抵実年齢より低く見られる。こちらは飲酒の年齢制限に厳しく、飲みに行けば、必ず身分証明書の提示を求められる。「ほら、お前の飴玉だよ」と飴玉を買ってきてくれた事があった。25歳が飴玉に喜ぶと思っているのか。ちょっと疲れた。
毎年10月31日に北米各地でハロウィンという仮装祭りが行われる。別府で言えば「おせったい」みたいなもので、子供が各家庭を回って、「TRICK OR TREAT?(お菓子をくれなきゃ悪戯するぞ)」とお菓子をねだる。この日は大人も子供に混じって、それぞれが仮装し(主にお化けの類)、パーティなどに参加する。元々はヨーロッパに住んでいたケルト人の宗教的行事で、日本で言うとお盆にあたる。後にキリスト教に取り入れられ、その前夜祭がハロウィンとなったそうだ。祝日にはならないがクリスマス並みの賑わいで、ハロウィンのためにお金もかなり使う。私のホームステイ先でも、子供たちのために大量のお菓子を買った。以前、毒入りのお菓子が問題になった事があるそうで、手作りよりも市販品の方が喜ばれるらしい。
普段から子供扱いされているので、わざわざ子供ぽく振舞う必要はなかった。メキシコ人の仮装で学校のハロウィン行事に参加。何とその仮装コンテストで2位に選ばれた。

日本では出来ない体験だった。


2⑤授業について

英語学校での授業について書く。毎日4コマ(計約4時間)の授業が行われ、間に昼食など休み時間が入る。私の学校では毎コマごとに先生が違う。それぞれ発音や文法など得意としている分野があるようだが、授業の進め方はほぼ同じだ。
毎回、先生がまず会話の核となるテーマを考え、それに関する単語を一通り説明し、プリント問題などを解いたりしながら授業が進む。会話を重視する学校なので授業時間の多くは、生徒同士の会話に当てられる。その際の話題は先生の考えたテーマとなる。
簡単な話題もあるが、時には日本人同士でも話さない様な難しい話題になる事もある。政治や歴史の事など難しい話題になると、英語力はもちろんだが、自国についての知識も問われる。
日本の事を韓国人に分からせようとしても、お互いに拙い英語力ではもどかしい。韓国とは国も文化も近いのでまだましだが、それが中東のアラブ人となると厄介だ。カナダに来ても、同じ学校のカナダ人以外の外国人が主な話し相手となっているが、色々と考えさせられ面白い。
それにしてもここに来て数ヶ月。自分の英語力のなさを痛感させられる毎日だ。


2⑥アイススケート

市内にはいくつもの屋内アイススケートリンクがあるが、さすがに夏はオープンしていなかった。色んな人に聞いて、ようやくオープンしているスケートリンクを見つけた。カルガリー大学のオリンピックオーバルである。
屋内のドーム型スケートリンクで、とても大きく一周すると息切れしてしまう。オリンピックに使われただけあり、大きいだけでなく、氷質も世界トップレベルとの事だ。実際にスピードスケートショートトラックのワールドカップがこのリンクで開かれた。寺尾選手や池選手を筆頭に日本選手団も来ていたが、結果は芳しくなかった。
しかし、ここは大学の施設なので一般には短時間しか開放していない。片道一時間かけて通えば上手くなるかな?


2⑦自転車が盗まれた

こちらに来てすぐ買った自転車が8月のある日盗まれた。
泊めていたのは治安が悪いと聞いていた地区だったが、昼間だったし、鍵もかけていたので大丈夫だと思っていたがやられた。1万円程度の安物だったが、自転車通学が一つの楽しみにもなっていたし、交通費の節約にもなっていたので、盗まれたのは痛いが、自転車だけで済んだのは良い方だ。
知らない土地へ来たら、まずそこの安全情報を集める事だ。一度あるバス停で若者に、「麻薬を持っているか?」と聞かれた事があった。それ以来、そのバス停には近寄らない様にしている。
自分で自分の身を守る、というのは、何もカラテで相手を倒すだけの事ではない。戦わずして守る。安全情報はとても重要だと思った。


2⑧9月に雪!

学校にあるテレビを見ていた先生が何やら騒がしい。聞いてみると「明日雪が降る」と言う。そんな馬鹿な!まだ9月だよ?
実際に翌日になると、本当に雪だった。この雪は二日続き、あっけなく溶けた。さすがカナダと驚いた。富士山の雪よりも早かったのである。
家の前の雪かきをやった。近所の人が自分の家の雪で転ぶと訴えられるそうだ。アメリカの訴訟社会は有名だが、カナダもそうらしい。


2⑨美しいロッキーの風景

カルガリーはロッキー山脈のすぐ東に位置しており、車で2時間弱も行けば世界遺産にも登録されているロッキー山脈の国立公園に至る事が出来る。
私も機会があって、訪れてみた。カナナスキス、キャンモア、バンフ、レイクルイーズ、ジャスパーなどである。雪の残る山々も美しいが、何と言ってもエメラルドグリーンの各湖が美しい。恐らく鉱物による何らかの化学反応なのだろう。そういえば、カルガリーの中心を流れるボウ川も水がグリーンだ。
カルガリーでどこへ行くにも便利なのが車だ。反対に車がなければ不便でもある。カルガリー周辺には世界遺産に登録されている自然が沢山あり、車があればそれらへ簡単に行く事が出来る。
ロッキー山脈にもレンタカーを借りて行った。国際免許証があれば運転できる。カナダはアメリカと同じく左ハンドルの右側通行。さすがに最初は戸惑った。一度日本感覚で左の対向車線に入りそうになった。
素晴らしい眺めが続くロッキー山脈を車で駆け抜けるのは最高だ。こんな美しい自然は、カナダの人々にとって当たり前でも、太平洋を渡って来た私にとってはラッキーだった。カナダを選んで良かったと思う。


2⑩日本文化は素晴らしい

日本から折り紙用の紙を送ってもらった。早速ホストファミリーの前で鶴を折る。皆何をやっているんだ?といった様子。ところが折りあがってみると、相当に賞賛された。大喜びで折り方を尋ねてくる。そしてとうとう鶴は棚に飾られてしまった。他にも何か折れとうるさいが、私が折れるのは鶴だけだ。確か中学生の頃覚えた。
日本は、生活スタイルから考え方まで欧米に似せようともがき、色々と弊害も出ている。私はこの一件を通して、改めて日本文化の素晴らしさを知った。
日本人が海外に出た時、そこで通じるのは、そこのスタイルを似せている事ではない。日本という物を持っている者、日本という根っこを有す者が海外に出てもしっかりと通用するのだと思う。
私はこれからどこへ行っても堂々と日本人だと言いたい。


以上ここまで。

(コラム)2004/03/07

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